屯田窯の陶芸家「清水裕幸」公式ブログ

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もげてしまう

27 7月, 2019 (22:05) | 屯田窯の日常 | By: hiroyuki

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ろくろ初心者の陥る失敗で、しばしばこのように土殺しをしている時に

もげてしまうということがあります。

ワンポイントアドバイスのために理由と対処方法をお伝えいたします。

まず原因としては土殺しをする際に下から芯を取りながら円錐形にしますが、

その際に中心を取ろうとするあまり力が入ってしまい、摩擦抵抗が生じていることに

気づかないことです。

確かにある程度力を必要としますが、しかし力ずくではないのです。

力だけで解決するなら何も苦労入りません(笑)

力をどう効率的に使うか

流れがあるのです。

もちろん迷いなく、かつ流れのように無駄なく体が動くためには熟練を必要とします。

それは無理だとしてもこの問題を解決するための解決策を教えます。

それは、摩擦抵抗が生じないようにする、つまり水を付けて滑りをよくするとです。

下から引き上げる途中でももし抵抗を感じたら水を付けるのです。

慣れないうちは一度付けた水で一気に引き上げることはできないと思いますが

それでいいので途中で一度水を付けてください。

ただ水を付ける際に注意点が一つあります。

それは、手に水を付けてもすぐに落ちてしまうということです。

なので手に付けるというより、土にたっぷり水を付けてやるのです。

土全体に水がいきわたり、常にスベスベの状態つまり抵抗感がなくなって初めて力が土に伝わるように

なるのです。そして、そうしなければ自由に操れないのです。

熟練した技術は何のジャンルでも共通していますが、シンプルです。

そうシンプル。

技術を習得するまでには複雑な工程を体得しなければなりませんが、しかしある域を超えてくると

無駄がどんどん削がれて削がれてシンプルになっていくものです。

何のジャンルでもそうです。

考え方も方向性もそうです。

雑味が削がれていきます。

究極のものは意外に単純なのです。

この仕事に関わって40年になりますが、それが行きついた私の持論となりました。

シンプルイズベストとはよく言ったものです。

論題がずれましたけど、それで解決策としてはよく水を付けながらやることかのです。

常々この大切さについては生徒に教えているのですが、何かに強く意識が働くと他の感覚がおろそかに

なってしまうものです。

ろくろは感覚つまり五感と対話しながらの作業です。

土のぬくもり、肌触りなどの感触を通してきめの細かさ、水分量や柔らかさ、腰の強さ、触れた瞬間に

本当に多くの情報を瞬時に感じ取ります。

視覚で得られるものはごく一部の形状的なものが主な情報です。

なのでさの情報を瞬時に分析し対応するには経験がどうしても必要です。

いきなりは無理ですが、とにかく水をたっぷりつけながら潤っている状態でやることを

意識してください。

よろしければ、こちらにコメントをお寄せください