初の試み
初の試みで今回の穴窯に志野を入れてみました。
それが思ったより出来が良くてビックリ
志野というのは長石釉を比較的低い温度でじっくりと引っ張る焼き方なのです。
つまり、温度を上げすぎてしまうと融けすぎで光沢がでてしまうので、じっくりと長く焼いて融かすようにするのです。
考えてみると今回の窯もなかなか温度が上がらず、はからずも結果的に志野の為の窯のようになったのです。
何が功を奏するか分からないものです。
今から20年以上前、随分志野の魅力に取り付かれ、父と共に交代で当時の灯油窯を100時間ほど焼いたりしたものです。
しかし、そもそもわたしたちが見て魅力を感じた志野は穴窯で焼かれたものであり、土や上薬をいくら合わせても本来の色にはやはりなりませんでした。
そうです昔から志野は穴窯で焼かれていたのです。
近年の作家はガスや灯油などでもっと簡単に焼く方がほとんどのようですし、また量産志野なんかもいうまでもなく穴窯で焼いたものではありません。
しかしこの志野、なかなか風格があります。
さすがに苦労して一週間も掛けて薪で焼いただけはあります。
是非現物を見てほしいです。