屯田窯の陶芸家「清水裕幸」公式ブログ

北海道最大の登り窯「屯田窯」の日々と作品を紹介するブログ

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削り

22 1月, 2010 (23:37) | 未分類 | By: hiroyuki

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陶器が完成するまでには様々な工程が必要になるのですが、難しいのはろくろで作るときのみならず削りという工程も難しいものです。恐らくろくろのシーンはテレビなどでもご覧になったことがあるかと思いますが、その際に出来上がったものをはずすときに底の部分を糸で切り取るのを見たのではないでしょうか。

でもよくよく考えると糸で切ったままならベタ底になっているはずですが、実際に完成したものは高台が付いているのでどうするんだろう?と思ったことがあるのではないでしょうか。

実は作ったものをしばらく乾燥させるとふにゃふにゃだったものがしっかり固まってきます。その際にシッタと呼ばれる道具をろくろの上に土で固定し、その生乾きのものを伏せてカンナと呼ばれる道具でろくろを回転させながら削っていきます。カンナがどんなものでどのようにあてるのかお見せしたいところですが、何せ自分で撮っているものでそれはかないませんでした。

写真は北海粉引きのマグカップですが、上の写真から順に削って変化していっていることがお分かりでしょうか。まずは底全体を削り下して行きます。三つ目の写真は際を削ったところです。そして、最後は高台の内側を削って終了です。実にこの間つまりシッタにものを据えてからなら実際に削る時間はわずか30秒も掛からないほどです。

実際高台が全体の印象や良し悪しを大きく左右することになり、よく底を見るのは作者などを確認すると共に高台を鑑賞する目的があります。高台を見ると技量がわかるというほどなおざりに出来ない大変重要な工程なのです。高台と一口に言ってもその形状は多岐にわたります。全体の形や雰囲気や土の持つ特徴を考えて決めることになります。

素人の方々は最初はなかなか薄く作ることが出来ませんので、削るという工程は軽くするという目的ばかり考えてしまいますが、実は削る部分が多くなればなるほどせっかくろくろで柔らかいろくろ目が付いていたとしても削ってしまうと台無しになってしまいます。ですから通常土ものは削る部分を最小限にとどめなければならないことを覚えておきましょう。削り4

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