完成形
商業ベースに乗せる陶芸家はパターンを決めてサイズや色などを規格化していきます。
しかしながら私の場合それが大の苦手です。ですから展示会ごとに色や形が異なり、次の年に「昨年買ってあの商品がよかったので買い足したい」とお客さんが来られてもその商品がないなんてことはよくあるのです。
小売店さんなどで扱ってもらうには企画的な商品の方が扱いやすいことはよく分かります。でもそうなると私の作陶へのモチベーションが下がってしまいます。
常に完成形はなく、チャレンジするときに意欲が保たれます。北海粉引きにしても不安定で色調などの個体差が出ることは勿論なのですが、そればかりでなく現在のものが完成と思っていないので、さらなる調整をしたくなるのです。ですから来年の今頃はまたちょっと違ってきているかもしれません。(笑)
ある作家のようにワンセットしか作らないとまでは言いませんが、気に入っていただけたものがありましたら是非そのチャンスを逃さないようにしないと、もう二度とお目に掛かれなくなるものも多々あるのです。
実際北海粉引きのような不安定な素材に取り組むこと事態、規格商材から離れていくことになりますよね。
かといって一品作家のような高額なものを作ってどんどん売れるというわけでもないし、難しい時代だなぁ…勿論私としては一般の方々にぜひ使っていただきたいと思っているんですが…
まさに陶芸家のひとり言ですね。
結論:いやいやながらやっても続かないのでやはり追求あるのみ!