屯田窯の陶芸家「清水裕幸」公式ブログ

北海道最大の登り窯「屯田窯」の日々と作品を紹介するブログ

Skip to: Content | Sidebar | Footer

真剣勝負

23 12月, 2011 (12:36) | 未分類 | By: hiroyuki

テストピース0

テストピース1

テストピース2

テストピース3

窯を焚くための計器類が当てにならなくなり、表示される温度は目安でしかなくなり、当てにするのは危険なことが分かりましたがどうしても窯は焚かなければならず、テストピースで焚くことにしました。

これは登り窯などで行なう方法ですが、うちの場合登り窯を焚くときは温度計は全く使わず、このテストピースと炎を見て判断します。

一見無謀に思うかもしれませんが、温度計のない時代などはこれで焚いていたのです。

慣れると温度計よりずっと信頼できるものです。

今回はもう失敗が許されませんでしたので是が非でも成功させなければならなかったので、とりあえずピースを三個入れて焚きました。ただ今回の焼いている釉薬が少し動かすつまり流れて下に下がるくらいにしたいのでここが難しいところなのです。

上の写真は焼く前のものからあとは順番に出していきました。微妙な違いを識別できますか?

順番になっていると「そういわれたらなんとなくそうかもしれない」と思われる程度では焚けません。一番最初のものは釉薬のたまりの濁りがまだはっきりわかります。(この程度で止め無ければならない釉薬もあります)

次のものはその濁りがさらに薄くなってきており、三つ目はほぼ乳濁はなく透明になっているのが分かります。二つ目で止めても大きな失敗はないと思いますが、先ほど述べたように少し下がったタイミングで止めたいのでもう少し待ちました。

ここは本当に迷いました。なぜなら下手するとまた流れて失敗するからです。でもやはり最善のものを出したいとの気持ちとの戦いでした。しかもピースはあと一個…これを出すともう判断材料がなくなるのです。

なかなか味わえない緊迫感です。まさに真剣勝負です。今回苦し紛れに始めて気付いたことがありました。それは以前に焼きあがったものと表面の微妙な光沢の具合を比較していたのですが、口辺のところの釉薬が少し下がったものは指でなぞるとほんの少しざらつき感があることに気付きました。

二個目のピースでは口辺をなぞっても釉薬のガラス体がまだしっかりコーティングされていてそれを感じられませんでした。これらが主要な決定要素となりました。勿論その他複合的な要素も考慮されますが…

独りで熱弁してますが、言ってること分かります?(笑)

まぁそれだけ微妙なものだということと、昔から1、焚き 2、土 3、細工 と言って窯焚きが一番難しいと言うことが少しお分かりいただけたでしょうか。

よろしければ、こちらにコメントをお寄せください